イマイチ Reload と Download をわかってない人が多すぎます。
「おたくはリロードを使ってますか?」
という質問に 「はい」
と答えると
「あ。じゃぁ、いいです。」
という人がいます。
リロード=ダウンロードとは違います。
Reload とは:使用した薬莢を回収し、雷管を入れ替えて火薬と弾頭を詰め替えて再利用した弾の事です。
Down Load とは:通常の火薬の量を減らした弾、俗にいう「弱装弾」のことといいます。
市販されている弾は Factory Load と呼んでます。
Reload と Factory、どこがどう違う!?
まず市販されている弾、Factory Load は大量に生産されてます。箱にはロット数が表示されてますがこれはどこの工場のどのラインで製造されたかの記録が載ってます。
例え同じブランドの同じ種類の弾を店で買ったとしてもこのロット数が違えば時には大幅に弾道がずれる事があります。なぜなら弾の製造はミクロの世界だからだ。
弾頭が2~3ミクロン深く薬莢に設置されたらその分火薬の爆発による圧力が変わり、弾の速度と共に弾道がずれます。ライフル弾の場合大体秒速800~1000mの速度で銃口から飛び出します。これを統一させなければ弾のばらつきが目立ち、狙った通りには当たらなくなるわけです。他人の銃を借りて的の真ん中を撃ち抜くのはまれにあります。プロでも保障はできません。ただ、上手い人は的の真ん中を外したとしても撃った弾を同じ所に当てます。
これを「グルーピング」といいます。
同じ所を狙って同じように撃てば同じ所にあたるはず。
Reload をすれば同じスペックの弾がずっと作れる。毎回調整せずに同じ所に当てられる。
このような安心感がリロードにあります。
銃や使う弾頭によってDown Load する必要もあります。
鉛弾
鉛は比較的低い温度で溶けます。
発砲した際、火薬が多すぎれば銃身の中で弾が溶け始め、変形してまっすぐ飛ばなくなる恐れがあるため鉛弾を利用する場合はダウンロードする必要があります。また、鉛は柔らかいので銃身を抵抗なくすり抜けるので銅でできている弾ほどの圧力は必要ありません。
そのため、反動もかなり弱まります。また、使用する火薬の量が減るためコスト削減に鉛弾を使うところもあります。
鉛弾は鉄などに当たっても潰れ、火薬の量が少ないため速度も遅いし跳弾の確立も低くなります。室内で使うのに適してますがココヘッド・ガン・クラブのように外で遠くを撃つ場合は弱装弾は的に届くまで落下するため使いません。
弾頭いろいろ
上から44マグナムソフトポイント:ターゲットに当たると鉛で出来た先端が広がりよりダメージを大きくする役目を果たす。(マッシュルーム)
5.7mm テフロン:FN P-90や FN Five-Seven拳銃使用の弾。先端はプラスチック製で鉛のように変形しにくく命中率を高める上、テフロン加工されているため小さいながら普通の防弾チョッキの装甲ぐらいなら簡単に貫通する。さらに当たると最先端のプラの部分が銅の弾にめり込み、銅の部分が粉々に発散し、殺傷能力を高めるように作られている。
9mm鉛弾:比較的安いし反動も少ないため正確に撃つ競技には不向きだがスピードを競う競技には適する。鉄のターゲットを倒すIPSCのトーナメントは45口径ガバメントが最適だが反動が強すぎるし跳弾の危険がある。よって、鉛弾を使っている。ただし、銃のスプリングも弱い物に変える必要がある。
9mmフルメタルジャケット:貫通力は抜群だがマッシュルーム効果がないため殺傷能力は比較的低め。車のドアなどを貫く事は可能。
9mmホローポイント:貫通力は弱まるがマッシュルーム効果は抜群で殺傷能力は高まる。
少しHot Load に触れておこう。
通常の数値を上回る火薬の量を入れて弾の速度を上げた弾丸。
もちろん反動も多少大きくなる。これをホットロードと呼びます。
ただし、SAAMI (Sporting Arms and Ammunition Manufacturers Institute )が示す超えてはならない絶対数値というものがあります。銃自体が圧力に耐えきれず崩壊して撃った本人や周りの人を怪我、最悪の場合死亡させる可能性もあります。リロードの際限界を超えさせる火薬の量を入れるのは厳禁!
火薬の違い
拳銃用とライフル用の火薬は燃える率が違うため共用はできません。
銃身が短い拳銃は燃焼が早い火薬、銃身が長いライフルは燃焼が遅い火薬を使います。
拳銃の火薬をライフル用に使った場合、弾が銃口から出る前に銃身内の圧力を高めるため銃が爆発する恐れがあります。ライフル用の火薬はじわりじわりと燃え、徐々に銃身内の圧力を高めながら弾頭を銃口から押し出すようにします。
逆に拳銃にライフル用火薬を使うと不燃焼の火薬が多く銃口から出てきて通常の速度に弾は達しません。
狩りに使う場合ロット数が同じ1~2箱の弾を買って数発撃って銃を調整するのもいいでしょう。当クラブのように年間数百人の来て撃つとしたら毎回調整はできっこありません~!よってリロードを使う事にしてます。
弾を作り始めたら奥が深い!!
ハマる人も少なくありません・
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